第11回(講演+討論)型講演会 (3/27開催)

慣性センサの評価技術は,定期講演会で毎回行うアンケートで必ずどなたかが取り上げて欲しい課題として指摘されます.11月9日に開催された第六回定期講演会で実施したアンケートでも,『実際,校正や評価のやり方で困っているから』との記述がありました.一方学会では,直線性と線形性を混同している投稿論文や,自作した三軸MEMS加速度センサを用いてスポーツ用具の運動を計測したとの論文について,横感度はどう考えたのかと聞いたところ,発表した学生のみならず,加速度センサを製作した指導側の人,指導教官,全員が何も回答できない,という状況になる講演論文等,困った状況が発生しています.アンケートの記述は誠に正直な吐露であり,こういう状況を,他のエンジニアは一体どう考えているのだろうか,と訝しく思わざるを得ません.

企業にとっては,評価技術は秘密のようです.半年程前,ある会社が自動運転に関係する面白い結果を国際会議で発表していましたので話題提供をお願いしましたが,秘密だから駄目だ,と断られました.SIPの自動運転プロジェクトは,非競争領域に限定しており,センサは含まれておりません.国際競争力は大丈夫かと心配せざるを得ません.センサの評価技術は,公のPDCAが回らず,企業内に隠れていて,進歩しにくい性質があると言えそうです.

第六回定期講演会が終了して,慣性センサ協会の企画が枯れかけている状況ですので,私が講師を引き受けることに致しました.次年度に向けての準備も終わっている頃と思いますので,是非お出まし下さいます様,ご案内申し上げます.

主催 特定非営利活動法人慣性センサ応用技術研究協会
一般社団法人慣性センサ応用技術研究協会

協賛 一般社団法人電気学会,一般社団法人航空宇宙学会,公益社団法人自動車技術会,公益社団法人応用物理学会,一般社団法人日本機械学会

日時 平成31年3月27日(水)

  • 午後1時開始~午後5時20分 講演
  • 午後3時~3時20分 休憩
  • 午後5時20分~6時 夕食,
  • 午後6時~午後8時30分 講演残り,討論

場所 機械振興会館 B3-9室

演題 基礎から考える慣性センサの評価技術

講師 梅田 章(株式会社ベクトルダイナミックスCTO,特定非営利活動法人慣性センサ応用技術研究協会理事長)

講演サマリー

本協会の事務局を担当している梅田は,産業技術総合研究所で長らく慣性センサの評価技術開発に従事した.退職して10年たった.自分で言うのは誠に僭越だけれども,私の研究成果は,現状を見る限り無駄にはなっていないと思うので,時間的制約のない条件下で皆様に披露しご意見を伺いたい.

内容は,衝撃加速度による加速度センサの評価方法,振動加速度による慣性センサの評価方法,慣性センサ以外への評価方法の応用,評価装置の開発について,評価方法の本質とその分類,評価方法と国際規格,計測の不確かさ,国際規格作成活動にかかわった経験,国際的研究動向がどう変化していたか,当時の海外の研究機関の動向,日本の規格作成活動の管理状況,等である.

考え方の説明には数式を用いざるを得ない.数式の多い発表は評判が悪い.しかしながら,レベルとしては,工学部専門課程での工業数学で現れる特殊関数等を用いることはない.線型代数,関数解析の初歩の初歩,解析の基礎,高校物理の基礎,大学の物理の初歩であって,すべて大学の教養課程の数学と物理に過ぎない.特殊関数が現れる量子力学とは完全に無関係である.ちなみに,第六回定期講演会の折のアンケートで数式が多いとの不満を書いたのは,一人のみであった.

産業技術総合研究所計測標準研究部門に組織替えになる前は,計量研究所という名前であった.そこでの研究は国際規格を前提としている.それに反し,私の研究は,慣性センサの専門家としての専門知識ではあるものの学会に出せないようなインチキ(権威を根拠とするものの意味)ではなく,数学,物理学を基礎として学会に出して議論されても,否定しえない構造を慣性センサの評価技術に持たせようとする試みである.対象としての慣性センサは,MEMS,非MEMSを問わない.基礎から考察を進めると,現状技術とは大幅にかけ離れた結果になってしまうことを示す.

参加費 個人会員 4500円,団体会員 3500円,一般 8500円,(協賛学会会員は7500円),学部学生 2500円
参加費は,お弁当代,資料代金を含みます.

スケジュール 講演は前半2時間,後半2時間,お弁当休憩後の討論は質問が尽きるまで.タイムリミットは8時30分

申込方法 末尾のフォームに記入して送付して下さい.送付後,確認のメールが届きます.届かない場合には,ご面倒でも再度記入・送信して下さい.もしくはダウンロードしたFax申込用紙で.申し込んでください.

送金方法

送金口座 三菱東京UFJ銀行 永福町支店 店番 347 普通口座0101893

名義人 特定非営利活動法人 慣性センサ応用技術研究協会 理事 梅田 章

振込口座名記入法 トクヒ)カンセイセンサオウヨウギジュツケンキュウキョウカイリジウメダアキラ

申込期限 3月22日(金)午後5時厳守

問い合わせ 080-5036-0056 office@traisa.org

ご注意

  1. 討論に参加せずお弁当が不要の場合には,その旨フォームにご記入ください.
  2. お弁当代金は,伝統により,返金いたしません.
  3. Fax申込用紙には,同時に2名以上は書かないで下さい.所属機関が同じ場合に限ります.
  4. 当日受付での現金払いは,混乱しますので,お断わりしております.銀行口座に送金して下さい.
  5. ギリギリに申し込む場合には,社内で立て替え払いをお願いいたします.
  6. 申込を受け付けますとすぐに申込番号の書いてある請求書を送ります.
  7. 必ず申込番号をご記憶ください.当日,受付での作業がスムーズになります.
  8. 当日,受付で申告した申込番号と引き換えに,資料と領収書をお渡し致します.
  9. 協賛学会会員で割引されるのは,一般(非会員)のみです.
  10. 大学院生は一般として扱います.

第11回(講演+討論)型講演会申込み

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    お弁当必要不要

    資格協会個人会員協会団体会員協会学生会員非会員

    協賛学会正会員日本機械学会航空宇宙学会応用物理学会自動車技術会電気学会なし

    協賛学会会員番号

    送金金額

    送金予定日(カレンダーなどが現れず直接入力する場合はハイフンで区切ってください.例:2019-2-28)

    領収書の宛名

    送金口座:三菱東京UFJ銀行 永福町支店 店番 347 普通口座0101893
    名義人 特定非営利活動法人 慣性センサ応用技術研究協会 理事 梅田 章

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    Posted by traisa-admin