2021年度版『正しく理解し上手に使う』シリーズ企画のお知らせ

申し込み書を掲載しました(7/20更新)

プログラム(ジャイロ/加速度/校正) 申込方法 注意事項 

2020年度に実施した「正しく理解し上手に使う慣性センサ連続セミナー全七回」の講演会には,企業のエンジニアが多数ご参加くださいました,厚く御礼申し上げます.一方,開催の趣旨から申しまして,学生さんの参加がとても少なかったのは,誠に残念でした.

毎回アンケートを取り,参加者の経験年数,出身分野,仕事の内容等をお伺いし,最終回では仮に次年度も同様の企画をする場合の希望をお伺い致しました.皆様のご要望に応えて,ジャイロスコープは全五回,加速度センサは全三回,校正は全三回とし,合計11回の企画として2021年は実施致します.各内容が,2020年度の内容とどのように異なるかは,下記のセミナー計画をお読みください.

事務局としては,最終的には教科書として仕上げたいとの思いがありますが,参加者の希望は多岐に渡っております.その一方,企業は成果を出そうと必死で研究開発,販売営業活動を進めておりますから,慣性センサ応用技術研究協会は本活動を非常に重要と位置付けております.アンケートを取りますと試験の実施に関しては参加者からの根強い反対がありますが,理解度を確認するためには試験の実施は必須であります.また,企画側としても,何をどのように講義してゆくかの計画立案には,理解度の確認を欠くことは出来ません.効率を考慮するならば,受講者がどこまで理解しているのかの明確化は,前提条件としては不可欠です.最終回のアンケートによれば,○○の深い知識,掘り下げた話,基礎的な話,等と高度な要求をお持ちの方もいらっしゃるようです.そのような方向けのセミナーを実施するためには,数学,物理学の高度な話に必然的になりますから,基礎学力不足の方はご遠慮願う他は無いということになります.この辺りの匙加減は,大変難しいところであります.アンケート回答者には,集計結果をお渡ししておりますが,その中で事務局としての見解を率直に書かせて頂いております.

今年度は学生さんの参加が容易になるよう,三種類の参加方法を設けます.①無料コ-ス,②実費コ-ス,③正規コ-ス.これらの詳細については,参加費,参加の条件の説明をご覧ください.

 自学自習のためのマテリアルは巷に溢れております.和書で足りなければ洋書も簡単に注文できますし,ソフトウェアもいろいろあります.自学自習の参考になるような情報を提供するまたとない機会となることを願って,2021年の連続セミナを企画・運営をしてまいる所存でございます.どうぞよろしくお願い申し上げます.

昨年9月27日に実施した第一回ベーシックセミナーで行いましたアンケートにより明らかになったことが,2点ありました.①慣性センサを研究対象としていない工学系の研究室では,教授が学生に慣性センサを使用して実験することを要求しますが,慣性センサの講義は行っていないこと,②慣性センサの営業マン,とりわけMEMS慣性センサの営業マンの評判がかんばしくないこと,の2点です.大学の実情を見ますと,MEMSの研究者のなかで慣性センサを研究対象に選んでいる先生は数人ですし,機械加工による慣性センサを研究している方は皆無です.つまり,学部学生,大学院生は独学で慣性センサをマスターして実験せよと言われていることになります.世間には俗論が蔓延しておりますし,お役所は例によってはっきりしませんし,企業は頼りになりません.権威の部厚い衣を纏った俗論に対しては,企業の営業マンが本当のことを言う筈はありません.

このような基本的な状況を鑑みて企画したのが,「正しく理解し上手に使う」本シリーズ企画です.きちんと理解・納得していただくことが目的ですので,(講演+討論)型講演会の分類とし,TV会議形式で実施致します.ジャイロスコープと加速度センサについては,それぞれ三回,一回三時間のセミナーとし,校正に関しては,4時間をかけたセミナーを一回実施致します.コロナと酷暑と不安定な気候が続いておりますが,実力を蓄えようではありませんか.TV会議形式で行いますので,地方からの参加は容易です.通し券で参加する方には,割引を設けてもあります.奮ってご参加ください.

主 催  一般社団法人慣性センサ応用技術研究協会
協賛予定 日本機械学会,応用物理学会,土木学会,電気学会,日本航空宇宙学会,日本建築学会,日本ロボット学会自動車技術会,農業食料工学会,日本船舶海洋工学会

プログラム

ジャイロスコープ連続セミナー(講師:中村茂,協会理事)

第一回開催日:9月15日(水)
タイトルジャイロスコープ入門
キーワードジャイロの物理学、ジャイロの種類・構造、ジャイロ技術
概要角速度を計測するセンサーである「ジャイロスコープ」について、各種方式を紹介し、その動作原理を概説する。
第二回開催日:10月6日(水)
タイトルジャイロの性能評価:試験方法と留意点
キーワード性能項目、レートテーブル
概要ジャイロの性能評価に関し、その項目、方法について概説する。
試験に関する留意点について解説し、用途に応じた試験方法にも言及する。
第三回開催日:11月4日(木)
タイトルジャイロの高性能化の動向
キーワードMEMSジャイロ、光ジャイロ、navigationーgrade 
概要近年著しい性能向上を見せるMEMSジャイロと光ジャイロについて、その動向を概説する。
第四回 開催日:12月8日(水)
タイトル 慣性センサシステムの実際
キーワード IMU、ジャイロコンパス、AHRS、INS
概要 ジャイロを使ったシステムについて、その原理を概説するとともに、使用に際しての留意点を解説する。
第五回開催日:1月12日(水)
タイトル慣性航法装置入門
キーワードINS、ストラップダウン、安定プラットホーム、GPSハイブリッド
概要ジャイロを使ったシステムの代表例である慣性航法装置について、その方式、原理について概説し、設計時の留意点についても言及する。
GPS等の位置測定方式と組み合わせたハイブリッド方式についても言及する。  

加速度センサ連続セミナー(講師:土屋智由,京都大学工学研究科)

第一回開催日:10月21日(木)
タイトル加速度センサの原理&理論
キーワード慣性力、バネ・マス・ダンパー系、1軸/3軸、感度、温度特性周波数特性、サーボ型
概要加速度センサの原理について,基礎的な事項をお話しします。加速度センサの物理(力学)についてまた感度と周波数特性の関係を説明しながら,小型化の可能性とその限界を考えてみたいと思います。この中で加速度センサに用いられる用語,評価のための仕様,指標についても説明します。
第二回開催日:11月18日(木)
タイトル静電容量型MEMS加速度センサ
キーワードMEMS、静電容量型、デジタル/アナログ、検出回路、ノイズ、バイアス安定性、耐衝撃、信頼性
概要静電容量型MEMS加速度センサについて説明します。加工プロセス、構造、設計などデバイスについて説明したのちに回路についても簡単に説明します。その後、性能指標と性能についてまたその限界について説明します。
第三回開催日:1月20日(木)
タイトルMEMS3軸加速度センサの感度測定
キーワード1軸/多軸測定、回転運動の影響、横感度、振動(1軸/3軸)台による測定,マトリックス感度
概要加速度センサの評価についてマトリックス感度の考え方の実践として説明いたします。
一般的な1軸加振器を用いた3軸加速度センサの測定,3軸振動台を用いた測定,さら
には回転運動を考慮した3軸6自由度振動台を用いた測定の方法と測定結果からわかる
ことを説明します。

校正とは何か連続セミナー(講師:梅田 章,協会代表理事)

第一回開催日:12月17日(金)
タイトル振動による校正
キーワードマトリックス感度,感度方程式,一軸振動台と多軸振動台, ISO16063規格,何が問題点か,
概要加速度センサの校正法は,従来ISO16063に書かれている一軸振動台とレーザ干渉計を用いる方法で行われてきた.物理・数学の原則に立って考えると,この手法が奇妙であることに気づくこと,及び,その解決方法として,感度をマトリックスとして表さなければならないことを説明する.三軸のジャイロスコープ,三軸の加速度計であれば,感度は3×3の行列になり,IMUであれば6×6の行列で感度は表される.このために開発した三軸六自由度の振動台について解説し,従来の考え方との相違,何が可能になるかについても解説する.最近のIEEE Inertial2021で発表された論文を,参考に紹介しよう. 行列感度は系の線形性を仮定して求められるが,非線形性がどの程度あるかを知る方法についても,述べる.というのは,加速度,角速度の計測は,校正とは真逆のプロセスだからである. 2020年のセミナー資料は,2020年のIEEE Inertial2021のTutorial 資料をそのまま出したので,批判があった.今回の「校正とは何か」の資料はすべて日本語で書く.
第二回開催日:2月10日(木)
タイトル衝撃加速度による校正
キーワード問題にする衝撃加速度の範囲,最近の傾向,衝撃加速度の標準体系の作り方
弾性波パルス,レーザ干渉計,
概要近年,慣性センサに高い耐衝撃性能を求めるようになったことを,Inertial2020, 2021の発表例から紹介する.衝撃加速度の標準を確立するために開発された,金属丸棒中を伝ぱする弾性波パルスの断面での反射を用いる方法について,述べる.
第三回開催日:3月11日(金)
タイトル不確かさとは何か
キーワードGUM,Type A, Type B, 現状の考え方,ISO/IEC17025
概要制御工学の専門家が書いた確率過程の教科書では,計測の数学モデルで雑音やモデルの不確かさ(uncertainty)を問題にしていて,まとめてノイズとして扱い,カルマンフィルタを導入して鮮やかに問題を解決している. しかし,計測工学でいう計測の不確かさ(uncertainty)の概念は,制御工学で言うものとは異なる.
このセミナーでは,カルマンフィルターを枕にして話を始めよう. 今年のInertial 2021でのエピソードを引用しつつ,問題点を明らかにしたい.Type A,Type BなどのGUMに書かれている重要概念を紹介したい.また,計測の不確かさを小さくするための感度方程式の加振ベクトルの振幅ベクトルについての条件についても,述べる.

開催方法:ネット会議形式で開催.プラットフォームには,マイクロソフト社のTeamsを使う.未経験で不安な方には予行演習を実施.Gmailを使用の方は,マイクロソフトの承認が必要.

参加費・申込方法

1.一般(協会の会員ではない方):表を参照

2.協会の個人会員:表を参照

3.協会の団体会員:表を参照

4.学生の参加方法

4-1.無料コ-ス:参加費は無料.参加申し込みは学生が書いて事務局に送付.資料はお送りしません.
人数制限を80名(申し込み順).質問することは出来ません.再放送を依頼することは出来ません.

4-2.実費コ-ス:参加費は,一回の参加費として1500円.資料は紙媒体で送付いたします.費用は,参加回数×1500円で計算します.質問することは出来ません.再放送を依頼することは出来ません.実費コ-スの参加申し込み書は,指導教官が書いて申し込んで下さい.人数制限を20名とします.

4-3.正規コ-ス:表を参照.人数制限なし.

参加費の表

全部一度に申し込む場合 一回毎に申し込む場合 
一般86,400円一般7,850円
会員43,200円会員3,920円
団体会員32,400円団体会員2,940円
学生(正規版)43,200円学生(正規版)3,920円
学生(実費版)16,500円学生(実費版)1,500円
学生(無料版)無料学生(無料版)無料
割引 協賛学会の個人会員の方は,通し参加の場合に1万円,個別参加の場合は各回につき900円割り引きます.

その他の注意事項

  • ドタキャンに対して再放送は致しません.
  • 2日前までに,申込日に参加できない場合には,再放送予定日を相談して決めて,実施致します.
  • セミナー開催日に参加したにもかかわらず,再度放送を希望する場合には,以下の料金がかかります.
再放送料金 
一般8000円
会員4000円
団体会員3000円
学生(正規版)4000円
学生(実費版)なし
学生(無料版)なし
  • 放送の録画ファイルを,シェアリングすることは致しません.
  • 学生(実費版)の申込書は,指導教官に書いていただけるとありがたいです.
  • 学生(無料版)の申込書は,参加する学生さんに書いていただきます.
  • 学生の方は,住所としては下宿・寮ではなく,研究室を書いてください.
  • 申込期限,送金期限は,厳守してください.